炭化水素系洗浄機・サンドセパレーター・水処理装置のマルサンテック

マイクロバブルによる脱脂洗浄の事例

マイクロバブルは脱脂洗浄に対しても効果を発揮します。下記に、脱脂洗浄の実験を行った結果をご紹介いたします。

洗浄の程度によりますが、ケースによっては洗浄機を導入するよりも安価に洗浄を行うことが出来ます。

マイクロバブルによる脱脂洗浄の原理

マイクロバブルによる脱脂洗浄の原理は、油脂汚れに気泡を吸着させ、気液界面に油を取り込み、気泡と共に剥離することにあります。このとき、マイクロバブルであることの優位性は多数あります。

  1. 気液接触面積が大きいため、汚れとの接触面積が大きくなること
  2. 水中の滞在時間が長く、均一・拡散性に優れているため、汚れとの接触する確率が非常に高い。
  3. 微細であるため、複雑な部品・精密部品にも対応できる

マイクロバブルはこれらの特性により、洗浄剤を使用しなくても大きな効果を得ることが出来ます。

脱脂洗浄の原理:油脂汚れとマイクロバブル
脱脂洗浄の原理:マイクロバブルが気液界面に油を取込む
脱脂洗浄の原理:マイクロバブルが油と共に剥落

脱脂洗浄実験レポート

実験の前提

  • 目的:部品表面に付着した油脂分(切削油)の除去をマイクロバブルで行う
  • 使用機器:マイクロバブル発生装置 型式:MBL08-CXMU7SP14-D04
  • 対象洗浄物:金属加工部品及び、試験用金属片
  • 対象汚れ:切削油、廃液
  • 実験方法:実験用水槽にマイクロバブルを生成し、その中に規定時間ワークを浸漬させる。時間経過後、ワークを取り出し、目視、臭気、濡れ性にて洗浄効果を確認する
マイクロバブル発生前水槽 

バブル発生前

マイクロバブル発生後水槽

バブル発生後 

実験1:金属片の廃油洗浄

洗浄条件

対象ワーク 対象汚れ 洗浄方法 洗浄時間 洗浄剤 液温
金属片 廃油 浸漬
(流水有り)
5分 無し
(水とマイクロ
バブルのみ)
45~50℃

実験結果まとめ

臭気は若干残ったものの、目視できる汚れは除去でき、濡れ性はやや良好

廃油付着の金属片 洗浄前 

洗浄前

廃油付着の金属片 洗浄後

洗浄後 

実験2:金属片の切削油洗浄

洗浄条件

対象ワーク 対象汚れ 洗浄方法 洗浄時間 洗浄剤* 洗浄液温度
ワーク1 金属片 切削油 浸漬(流水有り) 5分 濃度1.5% 45~50℃
ワーク2 濃度3.0%

※洗浄剤の指定濃度は6.0%に対し、1/4と1/2での濃度で試験を行った

実験結果まとめ

洗浄剤濃度が高いワーク2はもとより、濃度の低いワーク1でも、目視できる汚れ、臭気ともに除去でき、濡れ性も良好であった

ワーク1:切削油付着の金属片洗浄前 

ワーク1洗浄前

ワーク1:切削油付着の金属片 洗浄後

ワーク1洗浄後 

ワーク2:切削油付着の金属片 洗浄前 

ワーク2洗浄前

ワーク2:切削油付着の金属片 洗浄後

ワーク2洗浄後 

実験3:加工部品の切削油洗浄

洗浄条件

対象ワーク 対象汚れ 洗浄方法 洗浄時間 洗浄剤* 洗浄液温度
加工部品 切削油 浸漬(流水有り) 5分 濃度0.03% 45~50℃

※洗浄剤の指定濃度は6.0%に対し、1/20での濃度で試験を行った

実験結果まとめ

洗浄液濃度が指定濃度の1/20と非常に低い条件でのテストであったが、目視できる汚れ、臭気ともに除去でき、濡れ性も良好

切削油付着の加工部品 洗浄前 

洗浄前

切削油付着の加工部品 洗浄後

洗浄後 

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