炭化水素系洗浄機・サンドセパレーター・水処理装置のマルサンテック
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炭化水素洗浄システムの具体例

洗浄システムの選定には、被洗浄物の特性だけではなく工場特有の特質・工程・配分可能な作業量なども関係してくるため、洗浄液や洗浄方法に加えて、洗浄機の形態(多槽式か1槽式か)や、各工程でのタクトタイム、搬送方式、ローダー・アンローダーの有無などもよく検討する必要があります。

工業用洗浄では、その清浄要求度により様々な洗浄システムが考えられます。本ページでは、炭化水素系洗浄システムを採用する際の、各洗浄分野ごとの洗浄システム例をご紹介しております。システム選定前に小規模実験を行い、洗浄・乾燥方法を検討する必要があります。

また、弊社では、洗浄乾燥テスト・洗浄システムの選定における技術フォローを実施しておりますので、洗浄に関することでお困りの際はお気軽にお問い合わせください。

導入事例1:ワンバス式真空超音波洗浄機

背景

導入前の状況 従来は水系洗浄剤で洗浄していたものの、ワーク内部に油汚れが残っており問題となっていました。この汚れを完璧に除去することが社内で検討課題として上がっておりました。
洗浄ワーク 曲線状の複雑な細穴のある小型ワーク
汚れの種類 プレス油
洗浄量
(タクトタイム)
W300×D400のカゴであれば15分以内で洗浄できれば十分
導入までの経緯 形状が複雑でワーク内部に液が入りにくい構造である為真空洗浄が必要と判断。洗浄量も多くないので1槽式で処理可能と判断。テストを実施後、ワンバス式真空洗浄機を導入いただきました。

導入いただいた洗浄機

1槽の中で順番に4つの工程(1.粗洗浄 → 2. 仕上げ洗浄 → 3.ベーパー → 4.真空乾燥)を経るワンバスタイプの真空洗浄機を導入いただきました。粗洗浄の後に古い液を抜き出し新液を自動投入、すすぎ(仕上げ)洗浄を行います。その後ベーパー洗浄と乾燥を行います。これらは全て真空下で行われます。

導入事例:ワンバス式真空洗浄機工程

ワンバス式炭化水素系真空洗浄機の写真

ワンバス式真空洗浄乾燥機

導入されたワンバス式真空洗浄機の特徴

  • 全自動で洗浄から乾燥までを行います。搬送システムが無い分、多槽式に比べ安価にご提供が可能です。
  • 多槽式に比べると1槽で全てを行うため、コンパクトで場所を取りません。
  • 粗洗浄・仕上げ洗浄では、1回の洗浄ごとに洗浄液全量をフィルター濾過するので、洗浄液が常にきれいに保たれます。
  • コンパクトな機体で真空洗浄・真空乾燥を実現し、止まり穴・袋穴の中まで洗浄が可能です。
  • 蒸留再生機(液の蒸留によるリサイクル装置)も内蔵しており、溶剤消費を抑えております。

導入事例2:多槽式の真空洗浄乾燥機

背景

導入前の状況 自動車関連の小型部品(パイプ)の新規ラインを増設するにあたり、洗浄の導入も合わせて行う必要がありました。
洗浄ワーク 自動車部品(パイプ)
汚れの種類 水溶性切削油
洗浄量
(タクトタイム)
必要な洗浄本数は一時間で500本程度。一つのカゴに入るのが50本程度なので、6分以内のタクトタイムとなります。
導入までの経緯 水系洗浄も検討しましたが、乾燥が間に合わないことと、洗浄度的に不十分だったので、炭化水素系で再検討しました。
タクトタイムの要求が6分以内と短いことから、ローダー・アンローダー付の完全自動洗浄装置に。また、ワークサイズが比較的大きく、一般的なカゴのサイズよりも一回り大きいW450×D600というサイズを採用しています。
細かな止まり穴があるわけではないので、真空洗浄は付けていませんが、液に流れを作るために液外揺動(液の表面以上にワークを持ち上げる揺動方法)を採用しています。乾燥槽では乾燥時間を考慮して、ベーパー乾燥+真空乾燥としております。CLEANVYの標準タイプに比較的近い装置の導入となりました。

導入いただいた洗浄機

合計で2槽の洗浄機です。1槽目:超音波・液外揺動洗浄→2槽目:真空ベーパー真空乾燥槽となります。タクトタイムは6分程度です。自動搬送装置、ローダーアンローダー、蒸留再生装置(内蔵)も付いております。

2槽式真空洗浄乾燥機 工程

導入事例3:エマルジョン5槽式洗浄乾燥機

背景

導入前の状況 以前は他社の洗浄機を導入されていましたが、年間の修理費やランニングコストが非常に高く、入れ替えを検討されていました
洗浄ワーク 自動車エンジン関連金属部品(多数の止まり穴あり)
汚れの種類 水溶性切削油/鉱物油
洗浄量
(タクトタイム)
洗浄ワークのサイズは大きくないものの、洗浄個数は一日当り数千個の洗浄が必要であるため、5分程度のタクトタイムが必要。
導入までの経緯 乾燥した水溶性切削油を除去する必要があり、エマルジョン方式の洗浄・乾燥方法を開発。止まり穴もあるため、真空洗浄が必要であった。

導入いただいた洗浄機

5槽のエマルジョン式真空洗浄乾燥機を導入いただきました。
1槽目:エマルジョン洗浄槽→2槽目:水置換槽→3槽目:真空洗浄槽→4槽目:すすぎ真空洗浄槽→5槽目:ベーパー・真空乾燥槽となります。タクトタイムは5分程度です。自動搬送装置、ローダーアンローダー、蒸留再生装置(内蔵)も付いております。また、水溶性切削液での加工物は1槽目からの投入ですが、油性鉱物油の加工物向けに3槽目から途中投入できるようになっております。

導入事例:5槽式エマルジョン真空洗浄機工程

5槽式炭化水素系真空洗浄乾燥機の写真

5槽エマルジョン式真空洗浄乾燥機

回転カゴの写真

ローダーにセットされた回転カゴ

各種部品の洗浄でお困りの際には、
お気軽にお問い合わせください。
お客様のご要望に合わせた設計も可能となります。

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