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比較:ラバル/サンドセパレーターと他の方式
ラバルセパレーター(サンドセパレーター)は他の分離方式に比べても多くの点でメリットがあります
サイクロン式セパレーターとの比較
種類 | ラバルセパレーター サンドセパレーター |
サイクロン式セパレーター | ||
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イメージ図 |
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流量 | ○ | 各型式の流量範囲であれば、大流量でも1台で処理が可能 (最大で3,000トンまで) |
× | 最大でも数百トンまでで、大流量は1台では処理できない |
流量変動 | ○ | 最小流量と最大流量では2倍程度と流量範囲が大きい (各型式の流量範囲であれば本体で対応可能) |
× | 流量変動に弱く、急激な変化には対応が難しい |
圧力損失 | ○ | 損失小さい(0.21~0.85Kg/cm2) | × | 機種によってはラバルセパレーターの5~8倍の圧力損失 |
逆洗 | ○ | 不要 | ○ | メーカーによっては逆洗の必要あり |
排液量 | ○ | 少量(手動・自動排出バルブ使用時) 連続排出も可能(排水量は調整可能) |
△ | ドレインから常に運動流量の5%~30%を排出 排液を少なくする為には、別途、ピットが必要 |
設置スペース (相対比) |
○ | 装置そのものが相対的に小型。 ラバルセパレーターの大型タイプは垂直型・斜め型があり、高さに制限がある場所でも設置可能 |
△ | 装置サイズはラバルセパレーターの1.5~2倍の大きさ。また、垂直にすえつける必要があり、斜めの取り付けは不可 |
メンテナンス 交換部品 |
○ | メンテナンスフリー /交換部品無し | × | 定期的にハウジング下部のコーン/ライナーの取替えが必要 |
メンテナンス コスト |
○ | 無し | △ | 一定のメンテナンスコストが必要 |
設置費用 (相対比) |
○ | 1とした場合 | △ | 機種によるが多くが1.5~2倍程度 |
騒音レベル | ○ | セパレーターから発する音は静か | △ | 比較的大きな音が出る |
上記比較は弊社製品と一般的なサイクロンセパレーターとの比較であり、特定の製品を対象としたものではありません
ラバル式サンドセパレーターと沈殿池・沈殿槽との比較
固形物を液体中から除去する方法の一つとして、沈殿池・沈殿槽が利用される場合があります。沈殿池・沈殿槽での固形物の分離は沈むまでの長い時間としますが、ラバルセパレーターは一瞬で固形物の分離を行うことが出来ます。
また、沈殿池・沈殿槽は非常に大きなスペースが必要ですが、ラバルセパレーターは非常にコンパクト・省スペース設計で、場所をとりません。
ラバルセパレーターはサンドセパレーターとも呼ばれており砂を除去するために最適です。砂の除去のために沈砂池を設置している場合、セパレーターに比べて数十倍~数千倍の敷地面積が必要となります。
種類 | ラバルセパレーター サンドセパレーター |
沈殿槽・沈殿池・沈砂池 | ||
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イメージ図 |
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設置面積 | ○ | 2,895m3/hrの最大機種でも、全長4メートル程度。ラバルセパレーターは垂直に設置することも、斜めに設置することも可能で、省スペース設計 | × | 沈殿池、沈砂槽の場合、広大な設置面積が必要となる。処理量が多くなく小さ目の沈殿槽の場合でも、ラバルセパレーターに比べると、大きなスペースが必要となる |
コスト | ○ | 初期費用が安い。メンテナンス不要のためランニングコストも不要 | × | 当初の建設・設置費用が高い。固形物・砂を定期的に除去するためのメンテナンス費用も必要 |
処理時間 | ○ | セパレーターを通過する一瞬で分離処理できる | × | 沈殿するまで、かなりの時間が必要なの場合あり(固形物の比重により変わります) |
その他 | ○ | セパレーターを通過することによる圧力損失は非常に小さいため、セパレーター通過後、ポンプを別に必要としない | × | 沈殿池・沈殿槽にいったん排水をためたあとは圧力がなくなるため、排出する為にポンプが別に必要 また水が一か所に溜まっているので不衛生 |
ラバルセパレーターとフィルターとの比較
固形物を除去するために利用されているフィルターですが、固形物の大きさによってはラバルセパレーターのみで分離できる場合があります。
また、ラバルセパレーターをプレフィルターとして利用することでフィルターの交換頻度を大幅に減らせる場合があります。プレフィルターとして大き目の粒子をまずセパレーターで除去し、その後フィルターで細かい粒子を取ることで、フィルターの目詰まりを遅らせることが可能です。この結果、長い目で見た場合に大幅なコスト削減が可能です。
フィルターは交換作業が必要ですが、ラバルセパレーターの場合はメンテナンスフリーで、ラインを止める必要がありません。
ただし、サブミクロンの極小粒子や比重が非常に軽い固形物といったラバルセパレーターで除去できない固形物の場合はフィルターが必要となります。
サンドセパレーターとデカンタ方式での除砂の比較
スクリューデカンタ方式の分離方法は、一般的には薬中を行い汚泥まで分離する装置ですので、主に水に沈むような砂を除去するサンドセパレーター(ラバルセパレーター)とは用途が異なりますが、比較をした場合の最大の違いは下記の通りとなります。(ラバルセパレーターをデカンタ方式の分離装置の前処理として利用していただくことも可能です。)
- サンドセパレーター(ラバルセパレーター)は数千トン/hrといった大容量の水を処理可能な一方で、デカンタ方式の装置は容量自体は最大でも150トン/hr程度となります。
- サンドセパレーター(ラバルセパレーター)は水を通水するだけですので、デカンタ方式と異なり電気系統などはございません。(ただし、ポンプによる通水が必要です。)
- サンドセパレーター(ラバルセパレーター)は垂直または斜めに設置しますので、同容量のデカンタ方式装置と比べ、場所を取りません。
- 構造がシンプルですので、同容量の複雑な機械に比べてコスト面での大幅な節約も可能となります。